11歳の逆流性食道炎の患者さんにお越し頂きました

先日久しぶりに逆流性食道炎の11歳のお子さんにお越し頂きました。

これまで2年以上悩んでおられて内科、小児科で相談されても改善しなかったそうです。内科では食後気持ち悪くて動けなくなるという訴えに対して、お腹いっぱい食べるのをやめるように言われたそうです。お腹いっぱい食べて食後気持ち悪くなるわけではない、少量の食事でも気持ち悪くなると訴えても取り合ってもらえなかったそうです。小児科ではお母さんがネットで情報を集めておられたので、逆流性食道炎ではないでしょうかと質問されて多少は理解はしてもらえて胃薬は処方してもらえたそうです。ただ胃薬の種類が胃酸を抑えるH2ブロッカーやPPI(プロトンポンプ阻害薬)ではなくて、粘膜保護作用のある薬でした。全く無効ではなかったものの多少症状が改善する程度だったそうです。

そんな中当院のブログを見ていただいて思い切ってお越しいただきました。思い切ってというのは、小児の食事のことなのに検索で見つけられたのが皮膚科の記事のため躊躇われたそうです。以前から当院のブログは見つけて頂いていたそうですが、皮膚科のため受診されるのは抵抗があったそうです。なかなか良くならないため当院を受診していただきました。

幼稚園児など自覚症状をうまく表現できないお子さんは小児の逆流性食道炎の他覚症状から類推するしかありませんが、幸い11歳のためこちらの問診を行いました。

結果12点でした。8点以上で逆流性食道炎の可能性が高いそうです。PPI(プロトンポンプ阻害薬)であるネキシウム®︎を処方してみました。

10日後に再診していただきましたが症状が劇的に改善し、食後の運動でも気持ち悪くならなくなったそうです。サッカーがでくるようになったと喜んでもらいました。再診時再度こちらの問診を行いましたが、2点に下がっていました。症状が当てはまり、薬で良くなるので逆流性食道炎、少なくとも胃酸がなんらかのトラブルを起こしているのは間違い無さそうです。

小児の逆流性食道炎の診断の極意

小児の逆流性食道炎の診断の極意は疑うことだと思います。疑うためには小児の逆流性食道炎の症状を理解しておくことです。

逆流性食道炎を疑うことさえできれば、問診により逆流性食道炎の診断は比較的容易です。問診を利用できない幼稚園児など低年齢の場合、私の提唱する小児の逆流性食道炎の他覚症状に当てはまるか確認してみてください。特にお菓子しか食べないとか口の中でモゴモゴさせて飲み込まないというのが、自覚症状を訴えることの出来ない小児に逆流性食道炎に特徴的です。

逆流性食道炎の可能性が高ければ、胃酸を抑える働きのあるPPI(プロトンポンプ阻害薬)であるネキシウム®︎あるいはH2ブロッカーであるアルタット®︎、ガスター®︎などを飲んでみると良いと思います。改善すればほぼ確定だと思います。

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