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足白癬(足水虫:Tinea pedis)

足白癬とはいわゆる足水虫のことです。
足の裏にできることもありますが、足白癬で圧倒的に多いのは下の写真のように足の指の間です。
足白癬は、白癬菌というカビの一種が足の皮膚で増えてしまう病気です。皮膚であれば手や足や顔などどこでも起こる可能性はありますが、最も多いのは足白癬です。何故なら白癬菌はカビなのでジメジメした湿度と温度の高いところを好みます。白癬菌が皮膚に付着して、条件が整った時点で繁殖をはじめ一定量をこえると発症します。
手足・顔、体などは条件が整う(高温・多湿)ことが少ないため、発症することが少ないようです。

感染について

足白癬は誰かから白癬菌をもらってしまうことで成立します。決して不潔にしていたから自然発生したわけではありません。

足は靴の中で蒸れて高温・多湿の条件が整うため白癬菌が繁殖しやすいようです。
出典を忘れてしまいましたが、足では白癬菌が付着して感染が成立するために8時間ですが、手や体などは36時間かかるようです。水で洗い流すだけで感染が成立しなくなるらしいので、毎日お風呂に入っていれば手や体などは感染が成立するまでに洗い流してしまうため、感染が成立しにくいようです。

ちなみに痒くないから水虫ではないと考えるのは間違いです。何故なら足白癬(水虫)は痒くないことの方が多いからです(参考:【コラム】水虫(足白癬)は痒い?)。

靴下を履いていると感染が成立しにくいため、通常うつるとすれば靴下を脱ぐ場所です。靴下を脱ぐ場所で白癬菌が足に付着し、8時間以上足を洗わないと感染が成立してしまうようです。
靴下を脱いで利用する温泉や銭湯、プールやジムのシャワーなどでうつる可能性があるようです。特に足ふきマットでうつるのではないかと私は考えています(参考:【コラム】水虫(足白癬)のうつりにくい行動)。
靴下を脱いだ場所から家に帰った際、お風呂に入っていたとしても家でも足だけ洗うようにした方が感染はしにくいと私は考えています。


足の指の間にカサカサしている状態です。

黄色の矢印で示している糸のようなものが白癬菌です。

水疱を生じた足白癬

水疱を生じた足白癬

治療

治療は外用療法が中心となります。
写真のようにカサカサしているだけであれば同じ真菌類のカンジダにも有効なアスタットクリーム®などのクリーム基剤で治療を行います。ただれている状態だとクリーム基剤は患部にしみてしまうため、アスタット軟膏®などの軟膏基剤で治療を行います(参考:【コラム】軟膏とクリームの違い)。

重要なことは、症状のあるところに塗るのは勿論のこと足全体に塗る事です。
足白癬が治りにくいと考えられている原因の一つは、適切に薬を外用できていないことです。足の指の間の患部のみ外用していると、白癬菌が潜んでいて条件が整っていないだけで症状が出ていない足底などから再度うつってしまうため治りにくくなります。適切に薬を外用することで通常1~2か月(早ければ2~3週間)で治癒が期待できます。1~2か月して症状が再燃(再度症状が出ること)する場合、あるいは治らない場合考えられることは三つあります。
一つは適切に外用できていないこと。足全体に適切に薬を外用することで治癒が期待できます。
一つは白癬菌が薬の効きにくい菌だった場合(当院ではそのようなことが起こりにくいように抗菌作用の強い薬を使用するようにしています)です。万が一治りにくい場合には外用薬を特に足白癬に有効な薬剤に変更します。
もう一つは再度感染してしまっていることが考えられます。一度は適切な薬を外用することで治癒しても再度感染してしまうことが考えられます。足白癬は水疱瘡(水痘)のように一度罹患すると二度とかからない疾患ではありません。風邪のように何度でも感染してしまいます。感染の予防には【コラム】水虫(足白癬)のうつりにくい行動をご参考にしていただけると幸いです。爪白癬がある場合、爪白癬が白癬菌の供給元となるため繰り返す場合があります。爪白癬がある場合には爪白癬の適切な治療が必要です。
足白癬を何度も繰り返す場合、稀に抗真菌剤の内服薬での治療を行うこともあります。

You tubeに適切な塗り方がありましたので掲載します。

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