アトピー性皮膚炎(重症度分類・治療など)
アトピー性皮膚炎は食事療法を含めた生活改善で治ることがあります。
もし良かったら橋本クリニックを受診してみてください。

日本皮膚科学会のアトピー性皮膚炎の治療ガイドライン2018より抜粋です。

診断基準

1.瘙痒
2.特徴的皮疹と分布
1皮疹は湿疹病変 ・急性病変:紅斑,湿潤性紅斑,丘疹,漿液性丘疹,鱗屑,痂皮 ・慢性病変:浸潤性紅斑・苔癬化病変,痒疹,鱗屑,痂皮 2分布

・左右対側性

 好発部位:前額,眼囲,口囲・口唇,耳介周囲,頸部,四肢関節部,体幹
・参考となる年齢による特徴
乳児期:頭,顔にはじまりしばしば体幹,四肢に下降.
幼小児期:頸部,四肢関節部の病変.
 思春期・成人期:上半身(頭,頸,胸,背)に皮疹が強い傾向.

3.慢性・反復性経過(しばしば新旧の皮疹が混在する)

:乳児では 2 ヶ月以上,その他では 6 ヶ月以上を慢性とする.

上記 1,2,および 3 の項目を満たすものを,症状の軽重を問わずアトピー性皮膚炎と診断する.そのほかは急性あるいは慢性の湿疹とし, 年齢や経過を参考にして診断する.

重症度分類

軽症:面積にかかわらず,軽度の皮疹のみみられる.

中等症:強い炎症を伴う皮疹が体表面積の 10% 未満にみられる.

重症:強い炎症を伴う皮疹が体表面積の 10% 以上,30% 未満にみられる.

最重症:強い炎症を伴う皮疹が体表面積の 30% 以上にみられる.

*軽度の皮疹:軽度の紅斑,乾燥,落屑主体の病変
**強い炎症を伴う皮疹:紅斑,丘疹,びらん,浸潤,苔癬化などを伴う病変

 

治療について

1.原因・悪化因子の検索と対策

 年齢によって原因や悪化因子が異なるため、問診を手助けに原因・悪化因子を探します。(明らかな原因・悪化因子が見当たらないことも多々あります。)
原因や悪化因子が類推できる場合にはできるだけ避ける方法を考えます。

2.スキンケア

 アトピー性皮膚炎の方の皮膚では、皮膚の機能異常が生じていることがあります。皮膚の機能異常とは、水分保持能の低下(皮膚に水分を保つことができず、カサカサになってしまうことです。)、痒みの域値の低下(通常痒みを感じない弱い刺激でもかゆみを感じるようになることです。)、皮膚のバリア機能の低下による易感染性(とびひなどの感染症になりやすくなることです。)

 このような皮膚の機能異常が生じている場合には、スキンケアで本来の機能を補ってあげる必要があります。皮膚の水分保持能の低下に対しては、その程度に応じて保湿剤で水分の不足を補ってあげる必要があります。皮膚のバリア機能の低下に対しては、毎日の入浴・シャワーを行い皮膚を清潔に保つようにする必要があります。

3.薬物療法

1薬物療法
2皮膚の生理学的異常に対する外用 療法・スキンケア
3悪化因子の検索と対策

「アトピー性皮膚炎は遺伝的素因も含んだ多病因性の 疾患であり,疾患そのものを完治させうる治療法はな い.したがって,薬物療法は対症療法を行うことが原則である.」

ステロイド外用剤・抗ヒスタミン剤・抗アレルギー剤療法が治療の基本となり、タクロリムス軟膏についても記載があります。

 現在の橋本クリニックでは、初診時にステロイドを中心とした薬物療法により皮膚の炎症を抑えます。必要に応じて補助的に抗ヒスタミン剤・抗アレルギー剤の内服を加えます。これら内服を加える目的は、ステロイド外用剤には痒みを素早くとめる効果はあまりないので、痒みを早期に抑えるために加えます。アトピー性皮膚炎では掻破を繰り返すと、治癒が遅くなるため掻破しないようにすることが非常に重要です。

 再診時を中心に悪化因子の検索と対策を行い悪化因子を除去することで寛解を目指します。当院では悪化因子の除去を主に考え、補助的に薬物療法による対症療法を行なっています。薬物療法による対症療法を行うことで皮膚の症状が落ち着き、増悪・再燃がはっきりすることで悪化因子の検索に役立ちます。

 また特殊な状態(発熱を伴うほどの全身の紅斑を伴うなど)をのぞき、一般的にはステロイド剤の内服はおこないません。
病状によりナローバンドUVBの照射を行う場合がありましたが、食事指導を行うようになってからナローバンドを行うことはほぼなくなりました。

ステロイドを使いたくない方は、症状の改善に時間がかかることをご了承頂いた上で、ステロイドを使うことなく食事指導と抗ヒスタミン剤の内服や保湿剤のみでの治療にも対応しています。

食事指導

子供達がアトピー性皮膚炎のため、いくつか食事の仕方を改善すると症状が出なくなりました。
その食事の仕方をお伝えし実践してもらうことで、多くの方が薬の量を減らす、あるいは薬を使わなくても良い状態になることがあります。
まだ詳しい食事の仕方は公表していませんが、食べ物そのものよりも食べる組み合わせやタイミングに意味があるようです。興味あれば橋本クリニックを受診してみてください。

 

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