尋常性白斑(vitiligo)についてです。
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尋常性白斑は色を作り出すメラノサイトという細胞に対する自己抗体(免疫の一種で、本来は外部から侵入した細菌やウイルスなど自分の体の細胞以外を攻撃するはずのものが誤って自分の体の一部を攻撃してしまうもの)を生じ、メラノサイトが攻撃されるためにメラノサイトが色を作ることができなくなるため、色が抜けたように白くなる疾患です。
『はたけ(顔面単純性粃糠疹)』と異なるのは、『はたけ(顔面単純性粃糠疹)』は表面が毛羽立ってカサカサしているのに対し、『しろなまず(尋常性白斑)』の表面は滑らかで毛羽立っていないのが特徴です。はたけ(顔面単純性粃糠疹)は境界があいまいですが、尋常性白斑は境界がはっきりしているのが特徴です。
病態が、自己免疫の一種なので、治療は免疫を抑えるステロイド外用やナローバンドUVB照射などがありますが、難治です。
(開院当初はナローバンドUVBが最先端の治療機器でしたが、最近ではナローバンドとは波長の違うターゲット型の紫外線治療器の方が有効なようです。呉でも機械を置いてあるところがありますのでよかったらこちらを参考になさってみてください。特に尋常性白斑に関してはナローバンドUVBや食事療法での改善はあまり期待できないとため、ターゲット型の紫外線治療器の方がおすすめでです)
顔にこの病変がある場合には表皮を使った皮膚移植をすることもあります。
(一時的に色が戻っても移植しても再度自己抗体に攻撃されるためか、再発する場合があります。)
治療で効果がない場合にはお化粧の一種で病変を目立たなくする方法があります。