「エクロック®ゲル」は日本初の原発性腋窩多汗症用の外用剤です。9月に製造販売承認を受け発売に向けて準備が進み、11月26日に発売が決まりました。先日製剤見本が届きました。以前は形状見本(薬の具体的なイメージを理解してもらうために薬効成分の入っていない基剤のみの見本、参考:形状見本が届きました)が届きましたが、今回発売前に製剤見本が届きましたを
これまで腋窩多汗症に対する保険適応のある治療はイオントフォレーシスや内服薬など限られていましたが、このお薬が発売されることで選択肢が広がります。(他に自費診療にはなりますが、塩化アルミニウム水溶液があります)
以下科研製薬のHPより引用
本剤は、神経伝達物質であるアセチルコリンの作用を阻害する抗コリン剤に分類される日本初の原発性腋窩多汗症用の外用剤です。アセチルコリンはムスカリン受容体と結合することにより、汗腺から発汗を誘発すると考えられており、本剤は多汗症の原因となるエクリン汗腺のムスカリン受容体と結合することでアセチルコリンの結合を阻害し、発汗を抑制します。1日1回の両腋窩への塗布で効果が期待でき、塗布の際にアプリケーター(塗布具)を用いることで手が薬液に触れることなく塗布が可能です。
多汗症の内服治療薬、プロバンサイン®と同様の作用機序のお薬です。プロバンサイン®は口渇などの副作用があるため使いにくい面がありますが、このお薬は外用薬なので口渇は起こしにくいようです(治験で何%かの口渇の副作用の報告があるようです)。
封は切りませんでしたが、内容は形状見本と同じはずです。
発売は11月26日ですが、電子カルテに新薬を登録する必要がありますのですぐには処方出来ないかもしれません。登録でき次第処方を開始しますが、まずは当院で腋窩のイオントフォレーシスをされている患者さんからの処方をする予定です。もうしばらくお待ちください。
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