タイトルは今度は目力(次女、小学6年生)が3Kg体重減!ですが、実は昨年11月頃から余り食欲がなくなり体重が減っていました。
お菓子は多少食べても、主食を余り食べません。
どこかで聞いたような話です。
元気(長男、4才)の体重減のエピソードに似ています(体重1.5Kg減、その後、その後のその後)。
スタッフのお子さんのエピソードにも似ています(スタッフのお子さんも食欲不振…)。
実は昨年11月までの1年間で15Kgの体重増加がありました。物凄い勢いで食べていました。生活習慣病の予防が必要ということで病院への受診を促すお手紙を学校から持って帰っていました。その時には炭水化物の量を加減て体重が増え過ぎないように気をつけようということで落ち着きました。その後少し食べる量が減って体重も落ちてきたということで、ちょうど良くなったかなくらいに思っていました。
もしかしてまずい状況かもしれないと思ったのは給食が食べられないと言い出したことです。体重も3Kg減っているとのことでした。嘔吐を繰り返す訳でもないので何でかな?と思っていました。
元気(長男、4才)がネキシウム®︎を内服して劇的に症状が改善したことを受けて、もしかしてと疑ってみました。目力(次女、小学6年生)に医療機関向けの逆流性食道炎のチェックをしてみてもらいました。
結果は8点以上で逆流性食道炎の疑いがありますが…
結果は驚きの26点でした。
念のため私もしてみましたが1点でした。(ちなみに私の場合胃カメラでは毎回逆流性食道炎の所見がありますが、鈍いのか症状はありません)
治療
大人用のPPI(プロトンポンプ阻害剤)ネキシウム®︎があったので飲ませてみました。驚いたことに数時間するとお腹すいたと言いはじめてご飯を食べはじめました。どうやら目力(次女、小学6年生)も逆流性食道炎確定のようです。
小児の逆流性食道炎
身近に3人もの小児の逆流性食道炎の患者さんを経験しました。3人がごく希にある偶然の可能性もありますが、まだ気づかれていないだけで多数の逆流性食道炎の患者さんがいる可能性の方が高いように思います。
小児の逆流性食道炎の患者さんは、気持ち悪いから食欲がない、食事をしはじめてもすぐに食べなくなる(食物に反応して分泌された胃液が食道に逆流することで気持ち悪くなる?)、横になると気持ち悪くなる(胃液が食道に逆流するから?)、お菓子は食べられるけどご飯は余り食べられない(お菓子は食べるので病気との認識がされにくい。悪阻:つわりみたい?)などの症状があるようです。
大人の場合には逆流性食道炎のセルフチェックである程度自覚出来ると思いますが、お子さんの場合は判断が難しいと思います。目力(次女)のように小学校高学年になると自分の症状を言葉にできるので、逆流性食道炎を疑って質問すればセルフチェックで判断できるようになるかもしれませんが、元気(長男、4才)のような未就学児以下のお子さんではうまく表現出来ないと思います。元気は泣きながらですがオエオエするという表現をしました。最初は意味がわかりませんでした。恐らく胃液が喉元まで逆流していたのだと思います。横になるとオエオエするという表現で、体制によって起こる病気を考えて逆流性食道炎にたどり着きました。
お子さんで、発熱や嘔吐・下痢などがないにも関わらず食欲がなくなった場合や、体重が減ってくる場合には逆流性食堂炎を疑ってみるべきかもしれません。発熱・嘔吐・下痢などの症状がなく元気にもかかわらず、気持ち悪いということを繰り返すことがあれば、逆流性食道炎をみてくれる病院(小児科あるいは消化器内科)を受診してみてください。小児の逆流性食道炎の治療をしてもらえるかお電話で確認されてから受診するようにしてみてください。
発熱や嘔吐・下痢などがないのに食欲不振や体重減少がある場合、呉近郊であれば橋本クリニックでも対処可能です。(状況により総合病院へ紹介する可能性があることをご了承ください)
お子さんで発熱や嘔吐・下痢などの明らかな症状がある場合には小児科を受診するようにしてみてください。
小児の逆流性食道炎(胃食道逆流症:GERD)の一覧はこちらをごらんください。
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