逆流性食道炎治療薬 アルタット®︎細粒の取り扱いをはじめました。
少し前にネキシウム®️が飲めないとおっしゃるお子さんが来られました(参考:広島から4才の逆流性食道炎疑いの患者さんに再診していただきました)。その際別の選択肢がないかと思って探したところPPI(プロトンポンプ阻害薬)ではなくH2受容体拮抗剤のアルタット®️細粒という選択肢があることを知りました。すぐに使いたかったのですが、これまでお付き合いのあった卸さんでは取り扱えないお薬のため躊躇っていましたが、この度取り扱いできる卸さんと新規の取引を始めさせていただアルタット®︎を取扱できるようになりました。
早速息子のために購入してみました。
ネキシウム®︎とアルタット®︎を比較してみました。
圧倒的にアルタット®︎が小さいです。印象としては3分の1程度でしょうか。
触ってみると袋の膨らみ具合が全く異なります。
一度飲ませてみると簡単に飲んでくれました。ネキシウム®︎は何度かに分けて内服していましたが、アルタット®︎は一度で飲み切ることができました。
実際の量を視覚的に比較してみました。
見た目は10分の1程度でしょうか。
量が少ない分お子さんにも飲みやすいのではないかと思います。
せっかくなので私も味見してみました。
どちらも舐め始めの口当たりは良いのですが、すぐに飲み込まず舌の上で溶かしていると苦味が出てきました。
特にアルタット®︎は口の中に残っていると苦いです。その点ネキシウム®︎は甘くて苦味は少ないのですが量が多いです。
いずれにしても一気に飲み込んでもらうのが良さそうです。
一長一短があるため患者さんに合わせて使い分けたいと思います。
ちなみに元気(長男、幼稚園年中)はどちらもおいしいと言って飲んでくれるので味の参考にはなりませんが、量が少ない分アルタット®︎の方が3倍ほど飲みやすいようです。(ネキシウム®︎は3回に分けて飲みますが、アルタット®︎は1回で飲むことができます)
アルタット®︎や逆流性食道炎と関係あるかわかりませんが、少し前まで元気(長男、幼稚園年中)は寝るのが怖い怖いと言っていましたが、アルタット®︎を飲み始めてから怖くなくなったと言い出しました。というのも怖い夢を見るから寝たくないと言っていましたが、アルタット®︎を飲み始めてから調子が良くなったそうです。
薬を飲むと怖い夢みないよと言ってから飲ませたプラセボ(偽薬)効果は否定できませんが、もしかしたら逆流性食道炎のせいで胃液が込み上げてきて不快感から怖い夢を見ていた可能性は考えられます。
しばらくアルタット®︎を続けて飲んでみることにしてみたいと思います。
ネキシウム®︎も良いお薬ですが、アルタット®︎は我が家にとって色々な意味で飲ませやすいので助かります。
逆流性食道炎、一番大切なことは「疑うこと!」
恐らく誰にも気づかれないまま、食事で苦労している小さなお子さんはたくさんおられると思います。
お母さんもお菓子は食べるのに食事の量が増えないので困っておられると思いますし、口の中でモゴモゴしていると遊んでいると誤解して怒ってしまわれる親御さんもおられると思います。場合によってはお菓子のせいで食事がとれないと思われているかもしれません。
もしかしたらその症状は本人にとっては辛い病気なのかもしれません。
「小児の逆流性食道炎(胃食道逆流症:GERD)」の症状をご確認いただき、疑わしい症状があれば小児の逆流性食道炎(胃食道逆流症:GERD)を診てもらえる病院を受診するようにしてみてください。あるいは主治医の先生に試しに処方してみてくださいと相談されてもよいかもしれません。
小児の逆流性食道炎(胃食道逆流症:GERD)の患者さんは、私の周りのお子さんに何人もおられます。
偶然私の周りのお子さんに多いとは思えませんので、想像以上に小児の逆流性食道炎(胃食道逆流症:GERD)の患者さんが物凄く多いのかもしれません。今小児の逆流性食道炎(胃食道逆流症:GERD)の診断基準あるいは判断基準を検討しているところです。
今回アルタット®︎細粒という選択肢も増えましたので、改めて小児の逆流性食道炎(胃食道逆流症:GERD)の啓発活動を続けていきたいと思います。
小児の逆流性食道炎(胃食道逆流症:GERD)のブログ記事の一覧はこちらをごらんください。
この記事へのコメントはありません。