「お子さんが食べ物を飲み込めないのは病気かもしれません」のホームページを作りました。
というのも患者さんとお話をしていると、口の中でモゴモゴさせてなかなか食べ物を飲み込まないといわれる方が何人かおられました。病気だと認識されていないようなので、悩んでいる方の少しでも助けになればと考えて作ってみました。

勿論、お子さんが食べ物を飲み込めないという訴えで皮膚科である橋本クリニックにお越しになったわけではありません。皮膚疾患に対する食事指導をしているとお子さんが食べ物を飲み込めないといわれた時に、もしかして飲み込むと胃液がこみあげてくる逆流性食道炎（胃食道逆流症：GERD）の状態で、お子さんは飲み込みたいのに飲め込めないのではないかと疑いました。比較的安全なPPI（プロトンポンプ阻害薬）というお薬を処方することで治る方が現時点でお二人おられました。
いずれの患者さんのお母さんも病気だとは認識しておられず、どこの病院にも相談されていませんでした。お一人は旦那さんにも相談されていなかったそうです。食事に関して質問すると、口の中でモゴモゴさせてなかなか飲み込んでくれないと教えていただけました。

もう一つこのホームページを作ろうと思ったきっかけは、「食べ物を飲み込めない　子供」でネット検索をすると

・噛む力と飲み込む力に問題がある。
・心理的に不安がある

といったことが書いてあり、病院に行っても改善するわけではないので病院に行かなくても大丈夫と書かれているホームページがみつかりました。
他には掲示板のようなもので相談するコーナーにいくつもの書き込みがありますが、いずれの回答も飲み込むことの問題ということが多く、私の見解とは異なるものでした。私の考えている理屈の証明（PPI内服で症状消失）はまだお二人だけですが、もし私の理屈が正しければ簡単に解決できる問題かもしれません。

口の中でモゴモゴさせているお子さんの書き込みを見るにつけ、私の考えている診断基準に当てはまるものが多く、小児の逆流性食道炎（胃食道逆流症：GERD）ではないかと私は思います。

もしかしたらボディーランゲージ！？

もしかしたらまだうまく話すことのできないお子さんにとって、食べ物を飲み込むことが出来ないことが一種のボディーランゲージとしてメッセージを発信しているのかもしれません。「食べ物を飲み込むのが辛い」というメッセージを込めた無言の行動なのかもしれません。

もしお子さんが食べ物をなかなか飲み込まないことで困っておられたら、飲み込まないのではなく、辛くて飲み込めないのかもしれないと疑ってあげてみてください。そういったことをホームページに書いています。
残念ながら私は元気（長男、幼稚園年中）の逆流性食道炎（胃食道逆流症：GERD）の発症の際、２か月気づいてやれることができませでした。涙ながらに「横になるとオエオエ出る！訴えられてハッと気づきました。逆流性食道炎（胃食道逆流症：GERD）を疑っていなかったから気づくのに遅れてしまいました。

ちなみにお子さんが指をくわえたり、物を口にするのは「お腹が空いた」「何か食べたい」というボディーランゲージの可能性が高いと思います。我が家では小さい頃一日に何度も食べ物を食べさせていたので、物を口にすることはありませんでした。（何故なら物を口にしようと手に持ったものを口に運ぼうとすると、食べ物にすり替えていました）
（たとえが少し変かもしれませんが、ライオンやトラなどの猛獣はお腹いっぱいの時に横を通っても何もされないようなもので、赤ちゃんもお腹いっぱいだとわざわざ口にはしないのではないかと私は思っています。）
物を口にするなら何か食べさせてあげてみてください。我が家ではベビーせんべいを出歩く際に常備し食べたそうにしたら食べさせていました。

話が脱線してしまいましたが、口の中でモゴモゴさせてなかなか食べ物を飲み込まない場合、逆流性食道炎（胃食道逆流症：GERD）の可能性があります。よかったら、「お子さんが食べ物を飲み込めないのは病気かもしれません」のホームページを読んでみてください。

小児の逆流性食道炎（胃食道逆流症：GERD）の一覧はこちらをごらんください。