二人めのシルガード9®︎(子宮頚がん予防ワクチン)の接種を行いました。

先日子宮頚がんの予防ワクチンシルガード9®︎の接種を掲載しましたが、昨日2人目の接種を行いました。
今後もお二人の予約が入っているので立て続けに接種していく印象です。全例登録が必要なためシルガード9®︎の接種はドキドキしていましたが、お二人経験すると私の中の心理的ハードルが随分下がりました。ちょっと嬉しくなったので再び掲載してみます。

これまでのサーバリックス®︎、ガーダシル®︎の子宮頚がんワクチン接種で疼痛などの副作用が問題になったため、シルガード9®︎では副作用の情報を全て集めるために全例登録する方式が採用されました。
実質的にこの登録をしないと接種できない仕組みになっています。この全例登録をするため、まず登録医になるために講習を受ける必要がありました。またスマホあるいはタブレット上で登録するため、やり方を覚える必要があります。私自身登録には躊躇いがありましたが今回でお二人登録させてもらって何とか慣れることができました。
シルガード9®︎の接種は公費負担ではなく全額自己負担というだけでなく、この全例登録の仕組みの手間がかかるためサーバリックス®︎、ガーダシル®︎の接種は行なっていても、シルガード9®︎の接種を行なっていない医療機関があるのではないかと思います。
というのも今回お越しいただいた患者さんは、シルガード9®︎のことを知ってからお近くの産婦人科に問い合わせされたところその産婦人科では接種していないということで、改めてネットで検索してもらって当院を見つけていただいたそうです。お伺いしてみるとサーバリックス®︎、ガーダシル®︎の公費負担だった年齢の時には副作用の問題が話題になっていたため接種されなかったそうです。今回子宮頚がんのワクチン接種が改めて推奨されることになったこともあり、ワクチンを接種しようと考えられた際にサーバリックス®︎(2価)、ガーダシル®︎(4価)よりも優れたシルガード9®︎(9価)のことを知って接種を決められたそうです。また万が一副作用が起こって痛みなどで悩むことがあっても将来ガン(悪性腫瘍、癌)になる可能性が低くなるなら接種したいと考えられたそうです。

シルガード9®︎の公費負担について

小学校6年生〜高校1年生に相当する年齢までの年齢の方もシルガード9®︎の接種は可能ですが、小学校6年生〜高校1年生に相当する年齢までの年齢の方は公費負担がありますので、ガーダシル®︎を接種される方が金銭的な負担は少ないので良いかもしれません。
将来的にはシルガード9®︎が公費負担(全額ではなく一部負担になるのではないかと私は考えています)になる可能性はありますが、しばらく先になりそうです。現在中学2年生のブログネーム・目力(次女、中2年生)は間に合わない可能性が高い(全例登録を2年間続けるらしいので、その結果を踏まえて公費負担の検討がされる可能性が高いからです。つまり全例登録される2年間は公費負担はされないのではないかと思います)のですが、一縷の望みをかけてまだ接種せず高校1年生まで待とうと考えています。お約束できるわけではなく可能性の話ですが、小学6年生、中学1年生の方はシルガード9®︎が公費負担になる可能性があるので、急いでガーダシル®︎を接種せず目力(めちから)のようにもうしばらく待たれる方が良いのではないかと思います。

シルガード9®︎の接種対象について

接種対象は9歳以上の女性の方です。年齢の上限はありません。
ただシルガード9®︎の目的が子宮頸がんを引き起こすヒトパピローマウイルスの感染予防のため、接種に際して注意が必要です。子宮頸がんを引き起こすヒトパピローマウイルスは性行為でうつり、一旦うつってしまったウイルスはワクチンでは排除できません。そのため性行為を経験する前のワクチン接種が望ましいため、中学生を中心に接種が推奨されています。年齢に関わらずパートナーが変わる場合には接種することが望ましいと多います。逆にご結婚されている女性の方で、離婚等でパートナーが変わる可能性のない方の接種は効果が期待できません。

ガーダシル®︎は男性への接種が認められましたが、シルガード9®︎は9歳以上の女性の方のみです。男性でも子宮頸がんのワクチン接種をご希望される方はガーダシル®︎の接種をご検討ください(残念ながら今の所男性の接種の公費負担はありません。全額自己負担となります)。男性へのシルガード9®︎の接種自体で副作用が強い等はないと思います(海外では男性に接種している国があります)が、本来の接種対象外のため入院が必要なほどの副作用が発生した場合に補償が受けられないという問題があります。ちなみに子宮のない男性へも子宮頸がんのワクチン接種をする理由・目的は、ヒトパピローマウイルスの感染予防です。女性に感染すると子宮頸がんを引き起こす可能性はあるのですが、男性からヒトパピローマウイルスが感染して発症してしまいます。一般的に男性はヒトパピローマウイルスに感染しても無症状のことが多いのですが、男性でも一部のガン(悪性腫瘍、癌)との関連の可能性が指摘されています。女性における子宮頚がんのように可能性は高くはないのですが男性でもガン(悪性腫瘍、癌)を発症する可能性がありますし、ワクチンを接種していれば感染しにくいため女性にうつさなくてすむようになるので、費用の負担がクリアできれば男性の方でも接種を検討されても良いと多います。サーバリックス®︎では予防できませんが、少なくともガーダシル®︎・シルガード9®︎(今の所男性では適応がありません)では尖圭コンジローマの感染は予防することができます。

将来的に男性にもシルガード9®︎のワクチンを接種するようになれば、子宮頸がんで亡くなる方を大幅に減らすことができるようになるかもしれません。ブログネーム・元気(長男、幼稚園年長)が中学生になる頃に男性にもシルガード9®︎の公費負担になっているといいなと思います。

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