広島で文房具の「コンパス」が話題です。
良い話題ではなく残念な話です。

というのも公立高校入試において「コンパス」を机に出していたということで受験無効にされたそうです。

3月の広島県立高校の一般入試で、同じ教室にいた複数の受験生が机にコンパスを出していたことを理由に「受験無効」とされたことがわかった。試験はそのまま続けられたが、その後、高校側が無効と判断したという。県教育委員会は「試験前に注意する義務はなく、入試要項にのっとった対応」としている。

入試は3月8、9両日にあった。県教委によると、初日の数学が始まって10分後に、試験監督者が複数の受験生の机上にコンパスがあるのに気付いて没収。同日夜になって、高校側が各保護者に、校長判断で受験無効としたことを電話で伝えたという。

この教室には受験生7人と、監督者2人がいたという。要項では鉛筆と鉛筆削り、消しゴム、定規、時計だけ持ち込みを認めるとし、「不正行為をしたときは受験は無効」と明記してあった。数学では三角形や円の性質に関する設問もあった。無効とされた受験生は、数学より前にあった国語と社会の試験時間からコンパスを出していたが、注意されなかったという。県教委は「未然に防げなかったことは残念」とし、各高校に、持ち込み品の事前確認を含めたマニュアルの改善などを求めていくという。

「机上にコンパス、校長判断で受験無効　広島県立高校入試」goo newsより引用

goo newsの記事元の朝日新聞には更に詳しく事情が書かれています（参考：机上にコンパス、校長判断で受験無効、広島県公立高校入試）、。
広島テレビのホームページでは動画で見ることができます（参考：机にコンパス、受験無効、対応で高校謝罪）。

どこの高校かは明らかにされてはいませんが、残念な話です。
試験前に注意する義務はないそうですが、取り締まりたかったのでしょうか・・・。
ブログネーム・パッチリ二重(長女、高校１年生)は緊張していたので記憶が曖昧だそうですが、確かテスト前に「鉛筆と鉛筆削り、消しゴム、定規、時計だけ持ち込めます。それ以外の物はしまってください」と言われたそうです。
私立高校など他の高校でも同じように詳しく言われたそうです。

不思議なのは数学の時間以前にも「コンパス」を出していても何も言われず、数学の時間が始まってから指摘され没収されたことです。気の利いた試験官であれば試験前に受験生の机を見渡して、認められないものが出ていれば指摘してくれるのではないかと思います。なぜなら故意ではなく過失（知らないだけ）だと推測されるからです。恐らく

今年の受験生の親としては、明らかに不正をしようとしているとは思えない時には警告してあげる優しさを持っていて欲しいなと思います。もしかしたら、そういう思いやりのない高校には進学しなくて正解なのかもしれません。

今回の出来事の原因

私は今回の出来事の原因は思い込みだと思います。

恐らく試験が始まってから試験官が「コンパス」に気づいてしまったのだろうと思います。試験前であれば警告という手段があったものの、試験開始のため警告するわけにいかなかったのかもしれません。
受験生７人で、試験官が２人いれば気づきそうなものですが、不必要な物品をわざわざ置いているはずがないという試験官の思い込みがあって試験前にチェックしなかったのではないかと思います。

受験生にも思い込みがあって筆記用具だから「コンパス」は認められると思い込んでいた可能性が考えられます。要項には「鉛筆と鉛筆削り、消しゴム、定規、時計」だけが持ち込みが認められるとあっても、筆記用具だから「コンパス」も持ち込めると思い込んだのだと思います。（私にはそうとしか思えません）

最後に

試験が始まってから試験官が気づいてしまったのが不運だったのかもしれません。
コンパスのケースも持ち込んでいればカンニングペーパーを貼り付けるなどカンニングの手段とされている可能性はありますが、コンパス本体だけであればカンニングは不可能（私の想像の範囲内では）なので、認めてあげて欲しかったなと思います。
残念ながら受験無効となったそうですが、その高校には縁がなかったとして進学した高校で高校生活を楽しんでほしいですね。

今回のようなことが起こらないための再発防止策としては、中学で受験の際の持ち込み可能物品の確認を徹底するようにするしかないかもしれないですね。

それにしても残念なニュースでした。どこの高校か興味がありますが、どこの高校なんでしょうね。